秩父の郷土料理

秩父地方には、数多く家庭の味が伝わっています。
物日(ものび-祝祭日)には、祖母や母が”でぇどこで”で朝っぱから作った料理の数々、食卓に並べられればまさに「ごっつぉお(ご馳走)」でした。
その郷土料理も、観光客の方が食する場はなく、様々な方面から「郷土料理が食べたい」「お店を紹介して欲しい」などの声が聞こえます。

秩父観光協会では郷土料理を観光資源に、という普及・啓発の意味を込めて1985年秋、秩父宮記念市民会館で「秩父ふるさとの味展示試食会」を開催しました。
埼玉県秩父農業改良普及所(秩父農林振興センター)の協力で、農村婦人に手料理の腕をふるってもらいました。
「秩父のふるさとの味」として30点を選定し、多くの人々に試食してもらいました。

これら秩父に伝わった料理の数々を網羅した小冊子のレシピ集を、1986年3月に発刊したのです。
ふるさとの料理に関心高い時期でもあり、なかなかの人気で短時日で品切れとなりました。
近年、再び郷土料理の関心が高まり、復刊の話も出ています。
再調査をして復刊をという計画もありますが、1986年版冊子の内容が濃いこともあって、当時の内容をホームページで復刻しました。
掲載写真は白黒でしたので、当会会員らの協力で調理し、カラー写真に撮り、追って掲載する予定です。
執筆の皆さんは当時調理をした方々で、説明文もほぼ原文で掲載しており、随所に秩父らしさがにじむ表現だと思います。
(02.11.07 立冬の日に)

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